(※初めにお断りしておきますが、これはレポじゃありません。いわば感想文です)
去る 4/3 (日)、大阪産業創造館(産創館)にて開催された「Untitled!!!!!!!!(アンタイトルド)」に参加してきました。
「名前なんかいらない、関西のクリエイティブ力でできることをやろう!」と銘打たれたこのイベントの発端は、もちろん 3/11 に発生した地震です。
その趣旨は、「関西から元気を発信しようと、Web/IT周辺で活動するクリエイターが集結、セミナーや勉強会などのイベントを主催する団体が力を合わせ、クリエイターが刺激と元気を与え合う」こと(公式ページより引用)。
僕の個人的な感想としては、充分にその目的というか役割を果たしたんではないかと思います。
素晴らしいイベントでした。
お金について
驚くべきは、参加費が無料であること。そして、当日集められた募金は全額寄付されるということ。
いわゆる「チャリティー」を目的としたイベントの多くは、参加費を徴収した上でその何割か(あるいは全額)を寄付するという形を取ります。
が、今回は完全に無料。
もちろん出演者やスタッフにお金は回らないでしょう。
これも恐らく、「より多くの人たちに集まってもらいたい」という主催者の意図であると僕は解釈しています(今回のような内容であれば、お金をとっても人は集まったと思いますけどね)。
とりあえず僕は「このイベントにはこれくらいの価値はあるだろう」と思う金額を募金しておきました。
募金された総額や寄付先などについてはまだ情報がありませんが、これも後々公開されると思います。
(※募金総額は 674,282 円ということです: 4/11 追加)
当日の内容や様子
タイムテーブルは以下の通り。
- 『日本Android会関西支部 チャリティーアイディアソン、ハッカソンの結果』/杉本 札彦
- 『モバイルファースト』/谷 拓樹
- 『Webデザイナーが作る初めてのiPhoneアプリ』/石本 光司
- 『写真の力。』/おかだ よういち
- 『実践的ウェブデザインツールの使い方』/vanillate
- 『いま、HTMLでできること』/村岡 正和
- 『伝える技術』/森 和恵
- 『海外の素晴らしいFireworks拡張機能10選』/丸山 章
- 『jQueryこれだけは』/徳田 和規
- 『ちょっと知られてないCSS3の落とし穴』/秋葉 秀樹・とみた ちひろ
- 『Dropboxで堅牢な作業環境を構築してみる』/宇都宮 正宗
- 『ソーシャルパワー(仮)』/ミキチョクシ
持ち時間はそれぞれ 15 分程度。
本当に短い時間の中、皆さん非常に濃い情報を提供してくださいました。
タイトルや内容が当日差し替えられたセッションもいくつかあるんですが、まったくメモってないので分かりません。
(何故だか自分でも分からないのですが、今回は何もメモらないと心に決めていたのです)
使用されたスライドや資料などのフォローアップも公式サイトに掲載されつつあるようなので、詳しくはそちらをチェックしてください。
あと、専用のハッシュタグ(#un110403)がありますので、そちらで検索すれば当日の流れもある程度分かるかも知れません。
フォローアップ情報などもこれで拾えます。
»Twitter で #un110403 を検索
バラバラ
タイムテーブルを一見すれば分かる通り、テーマはバラバラ。
それでいて、一人一人が単独でも人を集められるような素晴らしい方々です。
この「まとまりのなさ」が、このイベントを象徴してるんじゃないでしょうか。
テーマだけでなく、その伝え方もそれぞれ大きく違っていましたね。
気持ちを全面に押し出して熱く語りかける方も居れば、静かに淡々と言葉を丁寧につないでいく方もいらっしゃいました。
もちろんそのどちらでもなく、まるで舞台役者のように淀みなく場面を展開していく方や、それとは逆に友人同士の会話のように自然な語り口の方も。
その違いを見ているだけでも僕は面白かったです。
人それぞれ、できることを、自分のやり方で。
これもこのイベントの象徴であるような気がします。
自己満足?
はっきり言ってしまいましょう。
自己満足です。主催者も、出演者も、参加者も。もちろん僕も。
それについて反論の余地はありません。
というか、反論する必要もないでしょう。
だって、別に悪いことをしている訳ではないんですから(開き直ってるんじゃありませんよ)。
ある災害についての、被災していない人の言動というのは、基本的には自己満足で成り立っています(と僕は考えています)。
ただ、問題にすべきなのは、自己満足「だけ」で終わっていないかということじゃないかと。
例え基礎にあるものが自己満足であったとしても、その上にほんの少しでも、困っている人たちにとって役に立つものを積み上げられたとしたら、僕はそれで良いと思うのです。
イベント開始の挨拶で司会の秋葉さんが仰っていましたが、「こんなことをして良いんだろうか」ということを随分悩まれたそうです。
あの会場に居た多くの方が(程度の差はあれ)同じようなことを感じていたんじゃないでしょうか。
そして、被災地から届いたポストカードによって、気持ちが救われた方も多かったと思います。
胸を張りましょう。
「自己満足ですけど、何か?」と。
できることをしている。したいからしている。
それによって、ほんの少しでも誰かの力にはなれると僕は信じています。
何百人も何千人も一気に助けられるほど、僕らの手はもともと大きくありません。
無理に気負う必要はないのです。
高校球児がグラウンドで全力疾走するように、自分たちができることを少しずつやっていきましょう。
被災地へのメッセージ
公式ページでは、当日参加者が書いた被災地へのメッセージが掲載されています。
なんと僕が書いたものも出てきた(今は出てこない)出ているのですが、まさかのスキャン画像。
てっきりテキストに書き起こして掲載されるもんだと思っていたのに……。
客観的に見ると自分の字の下手さ加減が分かってしまって、なかなかキツいもんですね。
ボールペン字講座でも受けようかな……。
(あと、これは独り言なんですが、阪神・淡路の被災地はまだ「復興した」とはいえません。復興しつつあるのは確かですけど)
最後に
なんかマジメちゃんな文章ですいません。
こういう話題を面白おかしくユーモアたっぷりに書くとか僕の力量じゃ無理なんです。
いっぺんで良いから、デーブみたいに絶妙な滑り方してみたいなー。