経験則だけど、たぶんものすごく一般論。
いわゆる「Web 担当者」が、文書の作成や編集をするときの基準は MS Office。
そういう人たちの多くは「インターネットは何でもできる」と思っていて、CMS にも当然同じことをイメージしてる。
だから、「Word では出来るのに、なんでコレじゃ出来ないんだ」みたいなことが起こる。
(画像を自由に配置するとか、行間を調整するとか)
怒りはしないまでも、ものすごく残念がったりする。
あくまで基準は Office。
普段口にはしないし意識もしてないだろうけど、「ネット(CMS)> Office」と思ってる人が圧倒的に多い。
「せめて同じことくらいは出来るだろう」と。
「更新できるようにしといてくれたら後はこっちでやるから」「どのページですか? 新着情報?」「もちろん全ページ」「!?」というやりとりもフツーに起こる。
Web 業界の人が CMS について議論するときって、なんかそれを忘れてることが多い気がする。
CMS の説明会とかに行って、開発者の人が「おぉー。すげぇー。」って言ってるのに、僕だけ「ほえ?」ってなってる場面も決して少なくない。
当然、僕が勉強不足というのもあるけど、「それがどうユーザーのためになるの?」と思うことが多いことも確か。
まぁ作り方次第というところもあるんだろうけど。
もちろん導入前のコミュニケーションは大事。
でも、こういう問題はそんなレベルじゃない。
いくら説明したって分かる訳ないんだもの。
目の前にあるものが自分の思ってる(望んでる)ものと違ってたら、事前の説明なんて関係なく文句は言ってくる。
(だからそのときのエビデンスは残しときましょうね、ってのはまた別のテクニック論)
「CMS 導入で簡単更新! コスト削減!」ってだけ言って、アフターフォローもしない業者がはびこってることも大きな要因だけど、根本的な問題はそこじゃないと思うんよなぁ。
結局、Office みたいに編集できる CMS を作るか、「Office みたいに編集できないこと」を理解してもらうか、どちらかしかないような気がしてる。
両方とも難しいことだし、たぶん今は消極的に後者を選択してることがほとんどだけど。
そういう意味で、Jimdo はとんでもないブレークスルーだったんじゃないかなぁ、と思う。
サーバーを借りなくていいし、デザインもある程度選べるし、見たままの画面で編集も出来るし、タダだし。
自分で気軽に試せるってのは、大きなポイントだと思う。
まだあまりビジネスで活用されることは少ないみたいだけど、Jimdo の今後の進化次第では、他のCMSが淘汰されていくことも充分考えられるんじゃないかなぁ。
こういう話になると「それぞれの CMS にはメリットとデメリットがあって」みたいなことになるけど、そういう細かい話じゃなくて、ね。
何が言いたいのか分からなくなってきたけど、たぶん「一般ユーザーは Web 業界の人が思ってるほど高度なことは望んでない(Officeと同じことができればいい)と思ってる」ってことだと思います。
書いてたらめっちゃ長くなったので Facebook のノートに書いたけど、よく考えたらブログに載せりゃいいじゃん、ってことでこっちに載せました。